これまでの歩み
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基盤研究(B)
「言語教育におけるクリティカル・シンキング能力に関する到達目標・評価基準の開発研究」(2010~2013年)
前科研研究では、主に大学レベルでの異文化間能力養成に必要な要件を、「言語や文化の知識」、「コミュニケーションに積極的に向かう態度」と「問題解決のための批判的思考」の3セクション(29項目)にまとめ、様々な文脈や状況のプログラムやカリキュラムで検証をしました。開発した教材や評価ツールは版権などの問題から書籍化ができなかったのですが、具体例は前ページの最後に掲載した資料や論文の中に書かれています。
挑戦的萌芽研究
「グローバル人材に必要な能力の構成要素の分析とそれに基づく評価ツール作成の試み」(2016~2018年)
この研究はこの下に説明されている基盤B研究と平行して行ったもので、異文化対処能力だけではなく、これからの大学生や社会人に必要な「グローバル人材」としての能力を抽出・検証しています。よって、こちらの指標には、知識、態度、問題解決能力の他に、OECDが提唱する汎用能力や21世紀型スキルのような、グローバルな世界で成功するための一般的な能力も含まれています(全40項目)。この40項目を基にルーブリックを開発し、評価ツールを作成しました。ただ項目の中にはテストによる測定にはなじまないものが含まれるので、開発したテストに加えて、全ての項目を自己評価用のCan-do型チェックリストとして使うことにより、グローバル人材としての適正や将来性の評価(大学生向け)や現時点でのグローバル能力の評価(社会人向け)がかなり正確に行えることをパイロット実験により検証しました。
- 【資料1】2019年Asia-TEFL
国際大会発表スライド - 【書籍1】2016年金星堂刊
「言語研究と量的アプローチ」収録 - 【論文1】埼玉大学教養学部出版
「言語をめぐるX章」収録 - 【論文2】2014年東海大学文明研究所発行
「文明」第19号収録
基盤研究(B)
「自己省察ツールによる異文化間能力養成を目指す一貫教育モデルの構築」(2016~2019年)
本研究の目的は、まず、ヨーロッパ評議会言語政策部門によって異文化間能力(Intercultural Competence)養成のために開発され、ヨーロッパで広く使われている自律的省察ツール、「Autobiography of Intercultural Encounters (AIE)」の通常版と子供版を、日本の小学校から大学に至る教育現場に導入し、その効果を検証すること、次に、これを基に指導方法、カリキュラム、評価方法などを開発し、言語教育や異文化理解教育において異文化対処能力と問題解決能力を各教育段階で養成する、一貫した教育モデルを構築することである。